横浜市都筑区でマンションが傾いている問題で、施工に関わった企業側が初めて公の場に立った。くい打ち施工を行った旭化成建材と、親会社の旭化成の幹部らは20日、会見を開き、住民に迷惑をかけたことを謝罪。言葉に詰まり、目頭を押さえる場面もあったが、くい打ちのデータが改竄(かいざん)された原因や背景など問題の核心部分については「調査を待ちたい」。先行きの見えない状況はいつまで続くのか。
「居住者のみなさま、申し訳ありませんでした」
東京都内で午後4時から2時間以上にわたり開かれた会見。200人以上の報道陣を前にした旭化成の浅野敏雄社長は、冒頭で謝罪の言葉を述べると、旭化成建材の前田富弘社長ら幹部計4人とともに約5秒間にわたり深々と頭を下げた。
さらに、住民の不安な気持ちに言及した浅野社長は「深く深く反省し、おわび申し上げます」などと述べ、目に涙を浮かべる場面も。「データの加筆、転用、改変が判明しました」と苦渋の表情で説明し、「居住者の安全を最優先に考える」と強調した。