その結果、3ルートの建設費は、米原ルートは4041億円▽福井県小浜市から南下し京都を通る「小浜・京都ルート」(福井県が支持)は1兆3606億円▽小浜と京都府舞鶴市を経由して京都を通る「舞鶴ルート」(京都府が支持)は1兆7375億円と、距離の短い米原ルートが最も安いという結果になった。
また、見込まれる年間利用者数は、米原ルートが1120万人▽小浜・京都ルートが970万人▽舞鶴ルートが800万人で、米原ルートが最多。これについて、滋賀県交通戦略課の担当者は「米原ルートなら、大阪駅と北陸方面を結ぶ特急『サンダーバード』に加え、名古屋市や米原市と金沢市などを結ぶ特急『しらさぎ』の乗客も米原ルートに移行するため」と説明する。
時間短縮効果などの便益を建設費などの費用で割った費用対便益は、米原ルートが1・60▽小浜・京都ルートが0・54▽舞鶴ルートが0・18。数字が大きいほど良いとされており、これも米原ルートが優位となった。
滋賀県にとっては“いいことずくめ”の試算結果に、三日月知事は「他にこれをくつがえす効果や議論があるのかということを提起しながら、私たちの主張を届けていきたい」と自信を見せる。