韓国の電機大手サムスンSDIが米電気自動車(EV)大手テスラ・モーターズに袖にされた。サムスンはテスラの新型EV「モデル3」に搭載するリチウムイオン蓄電池の供給を目指してきたが、調達先からあっさりと外されてしまったのだ。同社にEV用蓄電池をほぼ独占的に供給するパナソニックの壁は高く、表向き冷静な反応を装うサムスン首脳も内心ほぞをかんでいるにちがいない。
株価が乱高下
「パナソニックと独占的に取り組んでいる」
テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は先月8日、短文投稿サイトのツイッターにこう書き込んだ。モデル3向け蓄電池について、サムスンからも供給を受ける方針とする一部報道を否定したものだ。
供給への期待感からサムスンの株価は同7日に、前日比6.28%高の11万8500ウォンまで上昇したが、マスク氏のツイートをきっかけに8日は一転8.02%安の10万9000ウォンまで下落した。売り上げでみれば3分の2の規模でしかないテスラにサムスンが翻弄されている構図が株価からも浮き彫りとなった。