三菱自動車の燃費データ偽装問題で、販売を終了した10車種以上で不正が新たに見つかったことが15日、わかった。国の燃費試験で使う「走行抵抗値」を机上計算し、スポーツ車「ギャランフォルティス」などは燃費を良く見せるデータの改竄(かいざん)も行っていた。国土交通省に近く報告する。
走行抵抗値は、メーカーが走行試験で測定して申請する。三菱自は先月18日までに軽自動車4車種で抵抗値を改竄し、現在販売するスポーツ用多目的車(SUV)「RVR」など5車種で抵抗値を机上計算していたと報告していた。
さらに、過去10年に販売を終えた車種を社内調査した結果、10車種以上で机上計算や改竄が判明した。販売終了車種のため実際の燃費値との差は測定し直すことは難しいとみられる。
三菱自は調査結果や再発防止策を国交省に報告し、改竄で生産を停止した「eKワゴン」など軽4車種の販売再開を目指す。