楽天などIT各社が「キュレーション」と呼ばれる情報をまとめるサービスに注力している。楽天は、楽天市場内のお勧め商品を一般の利用者が紹介するサイト「ROOM(ルーム)」を開設した。ディー・エヌ・エー(DeNA)は女性ファッション向けの商品紹介記事のまとめサービス「MERY(メリー)」が好調で、2017年度中にキュレーション事業で10億円以上の四半期営業利益を目指している。
楽天のルームは、楽天市場の2億点近い商品の中から気に入った商品を選んでまとめるサイトで、紹介した商品を別の利用者が購入すると、紹介者に購入代金の一部がポイント還元されるのが特徴。楽天市場の商品は利用者の期待通りに検索できないことも多いため、河野奈保上級執行役員は「たくさんの商品を検索するツールの一つと位置付けている」と話す。競合のヤフーも、出店者が商品を紹介する記事をまとめたサイト「お買い物まとめ」を開設している。
一方、DeNAのメリーは、20、30代女性に人気のファッションなどのまとめサービスで、記事広告などで収益を上げており、守安功社長は「キュレーションサービスの月間利用者数は1億人を超える規模になる」と話している。