東京ガスの広瀬道明社長は9日、東京都千代田区の日本記者クラブで記者会見し、4月の全面自由化で参入した電力小売り事業について「都市ガスの卸供給先との提携を進めている」と述べ、供給エリア外での電力販売拡大を強化する方針を明らかにした。
現在、卸供給などで提携関係にある中堅都市ガス事業者38社のうち、首都圏を中心に14社と電力販売で提携。東ガスは近く、まだ電力販売で手を組んでいない残りの中堅都市ガス事業者との提携を拡大する。
天然ガス火力発電所など自前電源を持つ東ガスは、2020年までに首都圏の電力需要の1割(300億キロワット時)獲得を目指している。このため、手が届かない供給エリア外を中堅都市ガス事業者との提携強化で固め、目標達成を確実にする。
また約28万件を獲得した家庭用電力販売の契約件数について「新電力ナンバーワンを目指すので、目標は大きくしたい」と述べ、改めて今年度40万件を目指す考えを示した。