熊本地震、日本経済全体に暗い影 「マイナス成長が避けられない」との声も (1/2ページ)

2016.4.20 07:14

線路が土砂崩れに巻き込まれていた=17日、熊本県南阿蘇村(本社チャーターヘリから、三尾郁恵撮影)

線路が土砂崩れに巻き込まれていた=17日、熊本県南阿蘇村(本社チャーターヘリから、三尾郁恵撮影)【拡大】

  • 倒壊した自動車販売店の建物。熊本県内では各メーカーの工場被害も拡大し、サプライチェーンに大きな影響が出始めた=17日
  • 大手メーカーの熊本県内の工場操業状況

 熊本、大分両県を中心とした一連の地震が、日本経済全体に影を落としつつある。現地は強い余震が続き、被害の全貌はまだ見えてこないものの、市場では「4~6月期はマイナス成長が避けられない」(BNPパリバ証券の河野龍太郎チーフエコノミスト)との見方も出てきた。

 経済への影響で、一番無視できない材料となりそうなのが、トヨタ自動車の全国規模での生産停止だ。その規模は「5万台程度」とも言われる。

 SMBC日興証券によると、2010年以降の4月の国内自動車生産台数は平均75万台程度(東日本大震災が発生した11年を除く)で、今回のトヨタの減産はその約7%に当たり、鉱工業生産全体を1%程度押し下げる。SMBC日興の宮前耕也シニアエコノミストは「稼働停止期間が長引いたり、他業種にも影響が及んだりすると、生産への悪影響はこれよりも大きくなる」と読む。

 一方、熊本地震では、東日本大震災であったような電力供給不足は起きていない。また、多くの企業が「3・11」以降に災害時の対応を整えてきたこともあり、「比較的復旧は進みやすい」(野村証券)との見方もある。

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