中古マンション市場が活況を呈する中、大手デベロッパーの間でリフォームを行った物件の販売を強化する動きが活発化している。大京グループは22日、リフォームのショールームを併設した新しい形態の不動産仲介店舗を開設。東京建物は、リノベーション(大規模改修)事業の第1弾となるモデルルームをこのほどオープンした。新築物件の価格が上昇する中、割安感のある中古マンションの人気は根強い。顧客の囲い込みに向けた競争は一段と激しさを増しそうだ。
大京グループが開設した「リノサロン」(東京都江東区)は、キッチンや浴室など水回りの機器約20点を展示。築25年の物件では平均的な広さとなる面積(10.7畳)のリビング・ダイニングをリフォームしたモデルルームを設置、リノベーションの品質を訴求する。
大京は中古物件を購入しリフォームを行って販売する「リノアルファ」事業を展開。2016年3月期の実績は2年前に比べて1.5倍の1200戸となる見通しだ。今後は「中古を購入した上でリフォームを行いたいという顧客の獲得に力を入れていく」(大京穴吹不動産の海瀬和彦社長)方針。リノサロンを通じて売買仲介とリフォームをワンストップで提供する。