顧客離れ…老舗アパレル苦難の時代 高級と低価格の間に埋没した「中流の上」 (4/5ページ)

2015.7.17 06:43

ラオックスとの共同出資会社設立の記者会見に出席したオンワードホールディングスの保元道宣社長(右)=6月22日、東京都内

ラオックスとの共同出資会社設立の記者会見に出席したオンワードホールディングスの保元道宣社長(右)=6月22日、東京都内【拡大】

 「アンタイトル」や「タケオキクチ」などの人気ブランドを展開するワールドはリストラで事業基盤の立て直しを進める。16年3月期中に全店舗の約15%に当たる400~500店を閉鎖。主に収益性の低い店を閉める。獲得した売り場の維持にこだわり赤字でも営業を続けたことで採算が悪化しているためだ。再成長に向け「一旦かがむ」(上山健二社長)という。

 市場の二極化拡大

 対照的に、低価格帯やセレクトショップ、高級ブランドを展開するアパレル企業の業績は絶好調だ。ユニクロなどを展開するファーストリテイリングの14年9月~15年5月期の連結最終利益は前年同期比51.5%増の1323億円と、9カ月間の累計で過去最高を更新。国内外でユニクロの販売が伸びたためだ。同社はユニクロの出店をさらに広げ、低価格衣料品店「ジーユー」も現在の315店から年50店ずつ増やしていく方針で、低価格志向の顧客ニーズの取り込みを加速する。

 セレクトショップも好調だ。ユナイテッドアローズの6月の既存店売上高が前年同月比2.6%増と3カ月連続で前年実績を上回った。

高級ブランドも躍進を続ける。矢野経済研究所調べでは…

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。