5月1日付けでローソンの社長に就任する玉塚元一・最高執行責任者(COO、51)と会長に退く新浪剛史・最高経営責任者(CEO、55)が24日午後、東京都内のホテルでそろって記者会見した。玉塚氏は「新浪氏のまいてきた種をしっかりと形にしていく」と述べ、2018年2月期に営業利益1千億円(15年2月期予想700億円)を目標に掲げた。
02年の社長就任後、12年に渡って経営トップを務めてきた新浪氏は、東日本大震災のあった11年から後継者選びを始めたことを明かした。そのうえで「育ってきた人材の上にたち、引っ張るリーダーが必要」として、コンビニエンスストア事業を指揮し、加盟店の信頼を得ている玉塚氏を後任に選んだとした。
新浪氏は、5月1日付で代表権のある会長に就くが、5月27日の株主総会を経て代表権を返上する。代わって三菱商事出身の竹増貞信氏(44)が、同1日付の副社長就任を経て同27日付で代表取締役となる。
激戦が続くコンビニ業界では、3位のファミリーマートが出店攻勢を強めるなか、2位のローソンは首位のセブンーイレブン・ジャパンには店舗の平均売上高(日販)で10万円以上の差を付けられている。
ローソンは玉塚氏が進めてきた小型スーパーの新業態を軸に国内での基盤構築を急ぐ一方、北米も視野に入れた海外事業の強化を進める。