東芝、水素で「CO2排出ゼロ」発電 20年度実現目指す (2/2ページ)

2015.1.9 06:37

「自立型エネルギー供給システム」を遠隔地の自治体などに運ぶためのコンテナ(東芝提供)

「自立型エネルギー供給システム」を遠隔地の自治体などに運ぶためのコンテナ(東芝提供)【拡大】

 風力発電についてはロシア・サハリンや米アラスカなどの適地の調査に乗り出している。自社で発電所をつくったり、運営する会社と連携するなどの手法がある。また、水を分解して水素を取り出すシステムについては、セラミック(固体電解質)による高温水蒸気電解装置を開発中。コストの高い白金などの触媒が不要で、従来のアルカリ電解などより分解効率が高いという。国内への輸送については他社に委託する方針。

 国内では、水素ガスタービン発電所で発電する。同社は水素と天然ガスを混合して用いる発電についてはすでに実用化。水素だけで発電するガスタービンの開発にも着手している。

 東芝はこのほか、国内の地方で、太陽光や風力による発電でつくった水素を貯蔵し、平時と非常時の電源として使う「地産地消型」システムを自治体などに販売する構想も進める。

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