トヨタの“未来”をかけた挑戦 燃料電池車に不退転の決意 (1/4ページ)

2014.11.19 06:30

トヨタ自動車の燃料電池車「ミライ」。加藤光久副社長は「これはイノベーションだ」と強調した=18日、東京都江東区

トヨタ自動車の燃料電池車「ミライ」。加藤光久副社長は「これはイノベーションだ」と強調した=18日、東京都江東区【拡大】

 トヨタ自動車は18日、燃料電池車(FCV)「MIRAI(ミライ)」を12月15日に発売すると発表した。FCVの一般向け販売は世界の自動車メーカーで初めて。

 価格は税込みで723万6000円に抑え、国の補助金を差し引くと実質的な購入価格は520万円程度になる。次世代エコカーの「本命」に位置づけるFCVの普及をリードすることで競争力に磨きをかけ、急速に力を付ける中国などの新興国メーカーを突き放すのがトヨタの戦略だ。

 各国の環境規制が一層厳しくなる中、グループの販売台数でトップを走る「世界王者」の座を守れるのか。トヨタの未来をかけた挑戦が始まる。

 「日本発の商品として、誇りをもって世界に提供したい」。トヨタの加藤光久副社長は東京都内で18日開いた発表会で、欧米でも投入する新型車に日本語名をつけた理由をこう説明し、トヨタのFCVが次世代エコカーを牽引(けんいん)するという強い意欲をにじませた。同時に「これは車だけの革命ではなく、水素社会へのイノベーション(技術革新)。トヨタにとって、これまで以上のチャレンジになる」と語り、不退転の決意を示した。

FCVの普及に向けて経済産業省は1台に202万円の補助金を出すことを決めた

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