東京スター銀行の江丙坤会長「日本進出は親日の創業者の遺志」 一問一答 (1/2ページ)

2014.10.21 06:07

インタビューに応じる東京スター銀行の江丙坤会長=20日、東京都港区(藤原章裕撮影)

インタビューに応じる東京スター銀行の江丙坤会長=20日、東京都港区(藤原章裕撮影)【拡大】

 東京スター銀行の江丙坤会長との一問一答は次の通り。

 --中国信託商業銀行がスター銀を買収した狙いは

 「中国信託は台湾最大手の民間銀行で台湾に約150の支店を持つ。海外では、北米やアジア各国に進出しているが、日本のみ支店や現地法人がなかった。日本と台湾は地理的・歴史的にも緊密で、日本進出は、創業者で親日家の故辜振甫(こしんぽ)氏、故辜濂松(これんしょう)氏の遺志だった」

 --スター銀と中国信託のシナジーをどう創出するのか

 「私は、台湾の対中窓口の『海峡交流基金会』の理事長として台湾企業の対中投資を増やしてきた。スター銀の顧客である日本の中小企業が、中国信託の取引先である台湾企業と結びつくと、中国やアジアに進出しやすくなる。スター銀の預金約2兆円を海外で貸し付けることも考えたい」

 --日本の中小企業にとって台湾企業と協業するメリットは何でしょう

 「日本の中小企業の技術力は優れているが、グローバル化が遅れている。一方、台湾企業のグローバル化は進んでいるが、日本企業の技術力を求めている」

 --反日デモなどチャイナリスクを懸念する声は多い

 「台湾と中国は経済連携協定(EPA)を結んでいるので、日本企業と台湾企業が台湾で合弁会社をつくれば中国に輸出しやすくなるし、進出した場合のリスクも軽減できる」

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