日本とインド間の経済協力が新局面を迎えている。1日の首脳会談で安倍晋三首相(59)は今後5年間でインドに官民で3.5兆円の投融資を実施することを表明。インドのナレンドラ・モディ首相(63)は2日に都内で開催された講演会に出席し、日本企業に積極的な投資を呼び掛け、日印の新たなビジネスパートナーシップをアピールした。両国政府の蜜月ぶりを背景に、日本企業の進出熱はさらに高まりそうだが、土地取得の難しさや複雑な行政手続きなど課題も横たわっている。
奇跡を起こしたい
「Come Make in India(インドにきて生産してほしい)」
モディ首相は講演会で、日本の製造業にこう投資を呼び掛けた。人口12億人の巨大市場や高度な人材に加え、アフリカや中東など「さらに西側の世界に輸出できるのが強み」と地理的な優位性を強調。日印で新たな協力関係を構築し「世界で奇跡を起こしたい」と訴えた。