ディーゼル車は、加速性能の高さやガソリン車に比べ燃費性能が2~3割高いことから、トラックやバスなどに採用されてきた。ただ、黒煙をまき散らすイメージが強いため、日本で敬遠され、メーカーも開発に消極的になった過去がある。
トヨタ自動車やホンダがHV開発に軸足を移す中、マツダは高価な排ガス浄化装置が不要なクリーンディーゼルエンジンの開発に成功。2012年にスポーツ用多目的車(SUV)「CX-5」に搭載し、市販化を始めた。今回、小型化も実現できたことで、加速性能に優れる「エコカー」として、普及拡大をもくろむ。価格面でも、ディーゼルエンジンの低コスト化により、従来約50万円あったガソリン車との価格差を約30万円まで抑えた。
国内自動車市場は、燃費性能に優れるHVと軽が販売上位を独占している。だが、デミオの登場のほか、独BMWが小型ブランド「ミニ」にディーゼル車を導入するなど、EVを含めたエコカー競争の激化は必至だ。