だが、チューハイ開発では「かんきつ以外のフレーバーは安易に手を出すべきではない」というのがそれまでの常識だった。そこで開発陣は、常識を捨て去り、旬の果物を使った季節限定商品の開発に取り組んだ。
-196℃製法は、アルコール分60%のリキュールに浸漬し、果皮の味わいも抽出できる。それだけに「リアルな果実感を再現できる半面、苦みを爽やかなレベルにとどめる最適な浸漬時間やリキュールの配合に苦労する」と、開発研究担当の川本憲良氏(33)は説明する。
その解決には、「素材ごとに試作を繰り返すほかなかった」と、神津早希さん(27)。開発陣は試行錯誤を重ねながら、リンゴやブドウ、モモなど女性が好む果実を使う新商品を送り出すことに成功した。