少子高齢化などで縮小するアルコール市場で、右肩上がりの成長を続ける元気なジャンルがある。缶チューハイやカクテルなどの「RTD」(Ready To Drink)と呼ばれるジャンルだ。サントリー酒類の「ストロングゼロ」シリーズは、健康ニーズやライフスタイルの変化を的確につかみ、若い女性からビール党の中年男性まで幅広い消費者に受け入れられている。
極彩色のビキニをまとった女性たちが陽気に踊る南の国のカーニバル。部下と取材に訪れた雑誌編集長役の天海祐希さんが一口飲み、「甘くなくてうまーい!」と叫ぶ。
昨年4月に発売された「-(マイナス)196℃ ストロングゼロ〈DRY〉」のCMは、消費者の嗜好にストレートに訴えた。
同製品は、ウオツカやラムにレモン、グレープフルーツ、ライムと3種のかんきつを使った缶チューハイ。爆発的なヒットで発売わずか3カ月で、サントリー酒類は年間販売計画を当初の2倍に上方修正した。