サントリー酒類、RTDさらに磨き 「ストロングゼロでもまだ甘い」 (2/5ページ)

2014.1.21 06:00

マイナス196度の液体窒素でレモンを凍らせる実演(右)。専用機械で丸ごと粉砕してパウダー状(左)にする

マイナス196度の液体窒素でレモンを凍らせる実演(右)。専用機械で丸ごと粉砕してパウダー状(左)にする【拡大】

  • 「ストロングゼロ」の(左から)マーケティング担当・井島隆信さんと開発担当・川本憲良さん、神津早希さん。毎週1回集まり、新製品の試作や既存品の改良を繰り返す=川崎市中原区のサントリー商品開発センター
  • 平成25年末に放映開始した「ストロングゼロ〈DRY〉」の新テレビCM。部下役の男性を連れた天海祐希さんは、食事と良く合う“ドライな飲み口”に満足の表情
  • 平成23年秋に放映された「ストロングドライ」のテレビCM。女性層の支持を狙い、イメージキャラクターに女優の天海祐希さんを起用した

 「糖類ゼロの従来品『ストロングゼロ』でもまだ甘い、という方の声に正面から応えることで、ビール専門の“辛党”からも支持をいただいている」。マーケティング担当の井島隆信氏(35)はこう手応えを話す。

 サントリーのチューハイは、時代の荒波にもまれながらも着実に進化しつつある。

 今から10年以上前、若者のビール離れに頭を痛めていた業界各社は、チューハイの商品開発に活路を見いだした。サントリーは平成15年、フルーティーで低カロリーな缶チューハイ「カロリ」を投入、若者や女性の取り込みに成功した。

 17年には、マイナス196度の極低温の液体窒素で凍結、粉砕した果実を使う「-196℃」を発売。果肉だけでなく果皮のエキスも溶け込んだ“果実の丸ごと感”を前面に打ち出し、さらなる女性層への訴求を図った。

 しかし、20年秋のリーマン・ショックでデフレ志向が強まり「進化の方向性に一大転機が訪れた」(井島氏)。

「1本でもしっかり酔える機能性チューハイ」

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