二輪の新車販売台数が世界第4位のバイク大国、ベトナム。ここで大手商社の伊藤忠商事が、ホンダと協力して展開しているバイク保険付き総合会員サービス「ホンダプラス」が急成長している。日本流のきめ細かなサービスと、現地で知名度の高いホンダの販売網の相乗効果が“快走”の要因。日本のサービスノウハウでアジアの成長を取り込む1つのモデルケースだ。
巨大ショッピングモールが立ち並ぶ、ベトナム最大都市・ホーチミンの目抜き通り。赤や青のスタイリッシュなスクーターやバイクを乗りこなす若者の姿が目立つ。ホンダは、同国で6割以上のシェアを握っており、ホーチミンでは「ホンダ」がバイクの一般名称になっているほどだ。
伊藤忠は昨年9月、同国に保険代理店「コスモス・サービシズ・ベトナム」を設立し、保険ビジネスに参入した。この代理店を拠点に、ホンダと二人三脚でホンダプラスを展開。営業開始1年間で契約件数は約5万件に達しており、3年後には6倍の30万件の目標を掲げる。