国内製薬最大手の武田薬品工業は、同社初の外国人トップを起用し、グローバル戦略を加速させる。来年6月から長谷川閑史(やすちか)社長(67)の後任となる、英製薬大手のグラクソ・スミスクライン(GSK)グループのクリストフ・ウェバー氏(47)の陣頭指揮のもと、欧米大手に大きく見劣りする収益を高め、世界市場での勝ち残りを目指す。
長谷川社長は11月30日、社長交代を発表した記者会見で「組織に新しいリーダーを入れる時期だった」と強調。ウェバー氏については「7カ国で働いた経験と人をひきつけるパーソナリティーは、武田の今後をリードしていくのにふさわしい人物だ」と期待を寄せた。
長谷川社長は6月に会長兼最高経営責任者(CEO)に就くが、1年以内をめどにウェバー氏にCEO職も譲ることを明らかにした。