家庭での測定値を重視 授乳中の服用薬も明示
脳卒中や心筋梗塞、慢性腎炎などさまざまな病気の原因になる高血圧。治療の方法の指針を示す日本高血圧学会の治療ガイドラインが5年ぶりに改訂され、最終案(2014年版)がまとまった。家庭と病院での測定値が違ったときは家庭血圧を優先すること、高血圧治療を受けている女性も学会が認めた薬であれば授乳の継続が可能になるなど、最新の研究データと関連学会との議論に基づいた内容が盛り込まれた。来年4月からの適用に向け、さらに検討を重ねる。(坂口至徳)
血圧は心臓から血液が送り出される際に血管の壁を押す圧力で、常に高い状態が続くと高血圧とされる。原因は2つ考えられ、ストレスで血管が収縮するタイプと塩分の過剰摂取で血液量が増加するタイプがある。
白衣高血圧
患者数は約4300万人と推定され、年々増加している。放置すれば動脈硬化になり、脳卒中など合併症が起きる。認知症との関連も報告されている。