2000年代はユニクロなど、従来の下着メーカー以外の大手小売チェーンがブラジャー市場に相次いで参入。低価格競争が激化したこともあって、少子高齢化による市場規模の縮小に拍車をかけたとされる。現在は従来の百貨店や専門店に加え、量販店、インターネットなど販売網も多様化した。売れ筋の価格帯について、トリンプの担当者は「百貨店などの高価格帯と量販店など低価格帯の二極化の傾向がある」と話す。
ブラジャー市場の変化は販売網に限らない。売れ筋サイズも時代とともに変遷している。日本のブラジャーのサイズを表す規格は国の定めるJIS(日本工業規格)で1980年に定められた。それまでメーカーによってばらばらだったサイズを統一。胸のトップサイズからアンダーバストサイズを引いた数値に応じてAAカップから順番にB、C、D~と決めている。
トリンプによると、売れ筋のカップの大きさは98年には1位がBカップ、続いてCカップだったのが、2012年には1位がCカップ、続いてDカップと、時代とともに大きくなっているという。日本女性の体形が欧米化したこともあるが「正しいサイズを測定してブラジャーを購入する人が増えたから」とトリンプではみている。