ここで天使のブラは新しい流れをつくる。胸の谷間は保ちながらも、「脇をすっきり見せたい」というスリム志向を、商品開発に取り入れた。04年秋冬商品の「天使のブラ サイドシェーパー」は、脇の部分をすっきり見せることで、体形をスリムに見せるブラジャーの先駆けとなった。
トリンプは来年3月、20周年を記念した「天使のブラ 極上の谷間」の発売を控えている。立体パッドや脇をすっきり見せる機能などこれまでの技術が集結している。コンセプトは「究極のフィッティング(付け心地)」で、天使のブラの原点である「胸の谷間」も再び前面に出した。
今年4月に天使のブラのデザイン担当になった、プロダクトデザイン部の小林裕美さん(29)はそこに「天使のブラの『顔』を変えよう」と、刺繍(ししゅう)模様が続いていたデザインにあえて、好みが分かれるとされるプリント柄を採用。アンティークな雰囲気のフラワープリントに赤、オレンジ、緑という来年の流行色を用いるなど新鮮さを吹き込んだ。「リピーターには冒険を味わってもらうと同時に、新たな層も開拓したい」と狙いを話す。これも、アドバイザーから上がった顧客の声が基本にある。