コーヒーをめぐる顧客争奪戦が激しさを増している。専門のカフェチェーン以外にも、ファストフード店やコンビニエンスストアまでが「本格的なコーヒー」のサービスを展開。若年層を中心に広がる脱アルコールの流れなどを背景に、コーヒーの需要はさらなる拡大が予想される。外食産業新聞社・菅則勝「外食日報」編集長に話を聞いた。
--コーヒーをめぐる競争が激しくなってきた
「喫茶店の市場規模は約1兆円と居酒屋の規模とほぼ同じで、それなりの需要があるのは確かだ。ただ、厳密に言えば同じ1杯100円のコーヒーでも、セブン-イレブンのようなコンビニとマクドナルドのような外食では、そもそものビジネスモデルが違う」
--どういうことか
「マクドナルドは1日24時間にわたってファストフードを提供できる店舗を軸に、来店の動機を増やす試みを続けてきた。朝食メニューやドライブスルーはその一つで、コーヒーも喫茶店としての利用機会を創出する意味合いがある。一方、セブン-イレブンの場合は、従来からの来店客に粗利の高いコーヒーを『ついで買い』してもらうことで売り上げがアップする効果の方が大きい」