幻の豆 品質向上の秘訣
「品質を高める努力は世界一、おいしくないわけがない」
コーヒー卸大手のキーコーヒー社員がみな口をそろえてそう誇るコーヒー豆がある。インドネシア・スラウェシ島の自社農園を中心にした高地で生産する「トアルコ トラジャ」だ。日本では高級品として知る人ぞ知る存在。世界的にコーヒー消費量が伸びる中、欧米でも知名度が向上してきた。一層の知名度向上を目指し、国内外で同社初となる直営カフェをインドネシアで展開する。
インドネシアの秘境
トアルコ トラジャを生産しているのは、インドネシアの中央に位置するスラウェシ島南スラウェシ州南部マカッサル市の空港から車で北に約10時間のトラジャ県。同県中心市街地ランテパオから四輪駆動車で山岳地帯を約2時間、道なき道を登ったところにあるのが、キーコーヒーと現地企業との合弁会社トアルコ・ジャヤ(ジャカルタ)が運営する「パダマラン農場」だ。