コーヒー文化に「第三の波」 ワインのように産地で楽しむ (1/4ページ)

2013.10.6 07:22

 10月1日はコーヒーの日-。ブレンドではなく、コーヒーをワインのように産地や農園の個性で楽しむ「第三の波」のスタイルがコーヒー文化に加わりつつある。産地の自然環境や労働環境に配慮しながらコーヒーをおいしく飲む方法を追求する動きが盛んになっている。(村島有紀)

フルーツの香り

 東京・門前仲町のコーヒー専門店「東亜」と系列カフェ「東亜サプライ」には、国際品質コンテスト受賞コーヒー豆「カップ・オブ・エクセレンス」と表示されたスペシャリティーコーヒーがずらりと並ぶ。説明書きには「カシス、アプリコットを思わせる明るい風味」「なめらかで甘いチョコレートのような後味」など、フルーツや花、ナッツやチョコといった味や風味に関する形容詞があふれている。訪れた客は店長と相談しながら好みの豆を選ぶ。一杯ずつ豆をひき、雰囲気に合ったカップ&ソーサーで提供する。

 両店は、昭和34年創業のトーアコーヒー(東京都新宿区)が経営。代表の浅野孝介さん(80)は貧困に悩むコーヒー産地の住民の生活改善のため、2000年頃に国連の市場調査プロジェクトに参加。10年ほど前から、労働と自然環境に配慮した小規模農園の高品質コーヒー豆を適正価格で輸入し、日本に紹介している。

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