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【クレモンティーヌのパリ便り】「アペロ」は出会いがいっぱい

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【クレモンティーヌのパリ便り】「アペロ」は出会いがいっぱい

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「アペロ」(おつまみと軽めの酒を楽しむディナーの前のプティ・パーティー)する別荘の屋上からの風景=2012年4月9日、フランス(クレモンティーヌさん提供)  皆さん、お元気ですか? 8月も半ばになりました。残り少ない夏を楽しんでいますか? 皆さんは思いませんか? 子供の頃はあんなに時間の流れがゆっくりだったのに、大人になると時の過ぎるのがとても早すぎます。残り少ないヴァカンスを心置きなく楽しみたいと思います。

 ディナーの前の小パーティー

 それでも南仏ではパリと違いゆったりとした時間が流れます。読書をしたりピアノの練習をしたり、とにかく何も計画しないのが私風ヴァカンスなのですが、「アペロ」と呼ばれるおつまみと軽めのお酒を楽しむディナーの前のプティ・パーティーだけは別です。今日は皆さんにヴァカンス中頻繁に行われる「アペロ」についてお話ししますね。

 アペロすると決めた日は、早起きして村の広場で週2回開催されるマルシェ(市場)に向かいます。マルシェでは地元の新鮮な食品を手に入れることができるので、ヴァカンス中はめったなことがない限りスーパーには行かないんですよ。お買い物の後は、キオスクで新聞を買い近くのカフェで一息つきます。このカフェでは必ず知り合いに会うので彼も今日のアペロに誘います。その後は近所のBIO野菜専門の農家に行き、新鮮な有機野菜を購入します。最後は幼なじみが経営するワイナリーに向かい、ロゼワインを購入し帰宅。南仏ならではの食材がそろいました。

 今日のメニューは日本のトンカツを私風にアレンジしたものと、トマトのサラダと地中海名物ブリックです。そういえば最近アペロでよく登場するのが、低カロリーで見た目も美しい巻き寿司や枝豆などの和食なんですよ。日本のビールも大人気です。

 「友達の友達」もやって来る

 まだまだ太陽が元気な午後7時くらいから続々とお客さまがやってきてパーティーの開始です。アペロはディナーと違い人数や時間をフィックスしないので、友達が友達を連れてきます。今回はニース在住のジャズピアニストとの出会いがありました。最近出会いがない!と嘆いているそこのあなた!! 機会があればフランス人のアペロに参加してみてください。そこには必ず出会いがありますから。仕事関係でも子供の学校関係でもない人との出会いは人生を豊かにしますよね。日本にはない習慣でしょうが、皆さんもアペロしてみませんか?(フランス人アーティスト クレモンティーヌ/SANKEI EXPRESS

 ■Clementine パリ生まれ。レコードコレクターの父親の影響でジャズに囲まれて育つ。1988年に歌手デビューし、92年から日本で活動を本格化。以来、ジャズ、ポップス、ボサノバなどさまざまなジャンルの作品を発表。2010年、サントリー「ALL-FREE」のCM曲に起用された「天才バカボン」の主題歌をはじめ、日本のアニメソングをフランス語でカバーした「アニメンティーヌ」がヒット。音楽だけでなく、オンオフを自然体で実践するライフスタイルも注目を浴びている。パリ在住。possion-h.com/cle/

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