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【ブラジルW杯】アルゼンチン Vへ「もうひと息」 重圧背負ったメッシ 先陣PK決め勢い

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【ブラジルW杯】アルゼンチン Vへ「もうひと息」 重圧背負ったメッシ 先陣PK決め勢い

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【ブラジルW杯】決勝トーナメント_準決勝進出4チーム。※ボスニアはボスニア・ヘルツェゴビナ。FIFA(国際サッカー連盟)の順位は最新ランキング。日時は日本時間=2014年7月  サッカー・ワールドカップ(W杯)ブラジル大会は第23日の7月9日、サンパウロでオランダ-アルゼンチンの準決勝第2試合が行われ、延長を終えて双方0-0と譲らず、アルゼンチンがPK戦を4-2で制して24年ぶり5度目の決勝進出を果たした。1986年メキシコ大会以来3度目のW杯制覇を懸け、13日午後4時(日本時間14日午前4時)からリオデジャネイロで行われる決勝でドイツと戦う。アルゼンチンの浮沈を握るのは、絶対的エースであり、主将でもある169センチの小さな巨人、リオネル・メッシ(27)であることは論を待たない。

 ▽準決勝

オランダ 0(前半0-0、後半0-0、延長前半0-0、延長後半0-0、PK2-4)0 アルゼンチン

 本領発揮ならずも

 PK戦で4人目のロドリゲスのキックがオランダのGKシレッセンの手をはじいてゴールに入ると、メッシは猛ダッシュをして相手のキックを2度も止めた殊勲者のGKロメロに駆け寄った。そして、歓喜の輪に飛び込むと、小さな体はたちまち大男たちの間に隠れてしまった。輪が解けると、チームを引っ張ってきた大黒柱に最高の笑みが広がっていた。

 「このチームの一員でいることを誇りに思う。今はこの充実感にひたりたい。もうひと息だ」

 弾む声とは裏腹に、本領を発揮できたわけではなかった。群がる相手DFにスペースを消され、チャンスメークさえままならない。前半15分にはFKから直接ゴールを狙ったが、GKにキャッチされる。それでも歴戦のストライカーは、PK戦の1本目を落ち着いて決め勝利に貢献した。

 「W杯優勝は選手として考えられる最高の出来事だ」。プレーヤー人生の集大成と位置付けて戦うW杯。サベラ監督が「メッシのような選手がいれば頼るのが当然」と戦術の中心であることを公言する中、その重圧を小さな背中で一身に背負い決勝の舞台までたどりついた。

 VS独、3度目の因縁

 アルゼンチンが英雄ディエゴ・マラドーナ(53)を擁して、2大会続けてW杯決勝の舞台に立った1986年メキシコ、90年イタリア大会の相手はいずれも西ドイツ(当時)だった。86年はマラドーナが決勝ゴールをアシストして3-2でアルゼンチンが競り勝って2度目の頂点に輝き、90年は西ドイツが試合終盤のPKをブレーメが決めて1-0で3度目の制覇を果たした。アルゼンチンは因縁の再戦となる決勝の13日までは中3日しかなく、間隔はドイツより1日短い。条件は厳しいが、事ここに至っては勝敗を決するのは精神力だ。この大会がメッシのためのメッシによるイベントだったかは、3日後には答えが出る。(SANKEI EXPRESS

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