SankeiBiz for mobile

【ブラジルW杯】「ホームのよう」日系大応援団 ザックJに160万人の後押し

ニュースカテゴリ:EX CONTENTSのスポーツ

【ブラジルW杯】「ホームのよう」日系大応援団 ザックJに160万人の後押し

更新

ブラジル初練習を前に、サンパウロ日本人学校の子供たちと記念写真に納まる香川真司(前列中央)ら日本イレブン=2014年6月8日、ブラジル・サンパウロ州イトゥ近郊のソロカバ(共同)  サッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会に臨む日本代表は6月7日夜(日本時間8日午前)、事前合宿地の米国からチャーター機でブラジルでのベースキャンプ地であるサンパウロ北西部のイトゥに到着。8日には歓迎セレモニーが行われ、その後、選手たちは現地入り後の初練習を約1時間半こなした。練習会場には日系人など地元の約5400人が詰めかけ、「ニッポン、ニッポン」の応援コールを連呼。主将の長谷部誠(30)=ニュルンベルク=は「素晴らしい雰囲気だった。日系人の方がたくさんいるので自分たちの背中を後押ししてくれると思う」と述べ、「準ホーム」の雰囲気で戦える環境に感謝した。

 公開初練習に5400人

 初練習はイトゥ近郊のソロカバのスタジアムで全面公開して行われ、気温25度、湿度50%前後の比較的涼しい気候の中、選手はパスの組み立てからシュートに持ち込む形やミニゲームなどで汗を流した。5月21日の国内合宿スタート後、けがや体調不良で別メニューとなる選手が出たが、この日は初めて23人全員がフル参加。アルベルト・ザッケローニ監督(61)は「4年間、このためにやってきたという思いがある。ブラジルに来てうれしく思っているし、しっかりと最後の準備をしたい」と話した。

 1、2戦は「学校休み」

 練習では選手がランニングを開始すると、自然発生的に「ニッポン」コールが沸き起こった。岡崎慎司(28)=マインツ=は「珍しい雰囲気。公開練習でもこれだけの人がいることはない」と圧倒された様子だった。香川真司(25)=マンチェスターU=は「温かい応援はありがたいこと」と謝意を示し、川島永嗣(えいじ、31)=スタンダール=も「日本人の誇りを持ってブラジルの人たちにいいプレーを見せていきたい」と力を込めた。

 本田圭佑(けいすけ、27)=ACミラン=はブラジルでも人気の高さを示し、ミニゲームではいつも通りトップ下で攻撃をリード。観客席から「ホンダ、ホンダ」の大合唱が沸き起こると、悠然と手を上げて応える一幕もあった。

 練習開始前には、サンパウロ日本人学校の子供たちがグラウンドに招き入れられ、選手たちと一緒に写真を撮るなどして交流。日本人学校は日本の第1、2戦が行われる(6月)14、19日を「応援休み」とすることを決めた。

 集団移民から106年「特別」

 初の日本人集団移民から106年が過ぎ、ブラジルには約160万人の日系人が住み、勤勉さでブラジル社会からの信頼を得た。日系人の存在が親日感情の背景になり、Jリーグでのブラジル人の活躍もあってサッカーでの交流は深い。昨年のコンフェデレーションズカップでもブラジル戦以外では、日本は地元の声援を受けた。

 ベースキャンプ施設のオーナーも日系人で、日本サッカー協会の細かい要望に応じるなど物心とも支援を受ける。協会の大仁邦彌(だいに・くにや)会長(69)は「ブラジルとの関係は特別で、歴史もある。過去のW杯とは違う」と強調した。決勝トーナメントに進出すれば当たるかもしれないブラジル戦を除けば、全試合、「準ホーム」で戦えるのは日本にとって心強いアドバンテージだ。過去最高のベスト16を超える躍進が期待される。(SANKEI EXPRESS

ランキング