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気軽さが人気「ソーシャルギフト」
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インターネットを通じてちょっとした贈り物をする「ソーシャルギフト」が注目されている。会員制交流サイト(SNS)や電子メールを使い、友人や同僚にメッセージを添えてドリンクの引換券や買い物券などを贈る。ワンコイン(500円)程度から利用できる気軽さが人気のようだ。
スターバックスコーヒージャパン(東京)は1月から、フェイスブックやLINE(ライン)などのSNSやメールを通じ、メッセージとともに500円分のドリンクチケットを贈れるサービスを始めた。
贈られた人は、全国のスターバックスの店舗でスマートフォンなどの画面に表示したチケットを見せれば、500円以内の好きな飲み物と交換できる。
企画責任者の長見明さんによると、相手の住所を知らなくてもメールアドレスなどが分かれば贈れることや、ワンコインで済む手軽さが受けて、予想を上回る反響があるという。
ベンチャー企業のギフティ(東京)のサイトからは、カフェでの飲食券やコンビニエンスストアのファミリーマートで使える買い物券をSNSやメール経由で贈れる。せっけんや花束などの商品を相手の自宅に届けることもできる。
取り扱うギフトは約300点。ファミマの買い物券は300円から3種類あるほか、飲食券や商品も500円程度からそろい、贈る相手の人数や好みに応じて選べる。
代表取締役の太田睦さんは「誕生日や結婚といった節目に、メッセージだけでなく温かみのあるやりとりができるようなサービスを手掛けたかった」と狙いを説明する。
現在、約9万人が会員登録。多い時で月4回は利用するという東京都杉並区の会社員、藤井勇介さん(29)は「記念日でなくても気兼ねなく贈れる。ギフトをもらう回数も増えた」と話す。
ユニークなソーシャルギフトもある。大学の運動部向けの差し入れに特化したサービス「サシイレ」だ。
運営会社の大学スポーツチャンネル(東京)がホームページで紹介している部活動の中から好きな団体を選び、「コメ60キロ」「スポーツ飲料120本」といった商品と応援メッセージを送ると、喜ぶ選手の写真と礼状が届く。商品は部側が必要と指定してきたもので、約50点を掲載している。
知名度が低く観客数が少ない部活動もある中、母校や好きな団体を手軽に応援できる仕組みをつくり、ファンを増やすのが狙いだ。
関東や関西の大学を中心に現在、約250団体が登録。多い部活では1カ月に平均約20万円分の差し入れが行き交い、中には憧れの先輩のために小遣いをためて差し入れした女子高生もいるという。(SANKEI EXPRESS (動画))