最大で９連休とも言われる今年のお正月、休みを使って故郷に帰省する人も多いのでは。そんなときに欠かせないのがお土産。今年も各ブランドから年末年始の限定品などがそろっていると聞き、東京駅周辺の百貨店にお薦め商品を聞いた。自分の帰りを待つ家族の顔を思い浮かべながらお土産を選べば、帰省の楽しみも倍増しそうだ。

　日本の玄関口として、約１００年にわたって日本人に親しまれてきた東京駅。２０１２年の東京ステーションホテルの開業に続き、この秋には八重洲口の東西をつなぐグランルーフも完成するなど、日々利便性を増している。その東京駅八重洲口に立ち、今年６月リニューアルオープンを果たした大丸東京店も、１２月下旬に正月らしいデザインの限定商品が並ぶ。

　売り切れ必至の人気商品

　注目は、素材や食感にこだわったチョコレートを追求した「ベルアメール」のお正月限定セット。ベルアメールは、原料となるカカオの産地にまでこだわった高品質のチョコレートが自慢で、代表的な商品「バレショコラ」は丸い形の板チョコにナッツなどの素材をデコレーションしたデザインで知られる。

　お正月限定セットは、カラーチョコレートで富士山などをかたどって“和”のテイストに仕上げている。店長の今村淳（ただし）さん（３３）によれば、この限定セットは人気が高く、毎年年内には売り切れてしまうのだとか。「今回のセットには、普段のセットにはない抹茶なども入りました。今年も売り切れてしまう可能性があるので、気になる方はお早めにお店にお越しください」

　プチギフトにお薦めなのが、昔ながらのさらし飴で作った鏡餅型の「ミニ鏡餅あめ」。１個２１０円で購入しやすく、お年玉やお年賀と一緒に渡してもよろこばれそう。季節感を感じさせるお土産なら、東京・日暮里の老舗「羽二重団子」から登場した冬限定のお菓子「しづくあん抹茶がけ」も。抹茶のほろ苦さとしずく型のあんが、“和”の味わいを奏でる。

　変わった限定品も見つけた。鎌倉発祥のおやつと「鳩サブレ」でおなじみの豊島屋からは、ダルマにお菓子を詰めた「福玉」を買うと、鳩サブレと干支の馬にちなんだかわいいクリップが付いてくる。話のネタに買って帰るのもいいかも。

　大人から子供まで楽しめる

　同じく東京駅の駅構内にあり、電車の待ち時間などに利用しやすいのが地下１階のエキナカ商業施設「ＧＲＡＮＳＴＡ（グランスタ）」だ。ここでも、年末年始のギフトにぴったりの限定品が登場予定だ。

　カップケーキのお店「フェアリーケーキフェア」からは、大人から子供まで楽しめる「５種の味わいカップケーキ“新春”」が登場。新春をイメージした梅モチーフや人気のパンダなど、５種のカップケーキを詰め合わせた。また縁起ものなら、創作和菓子で知られる「銀座　甘楽」の「フジサブレー」（１２枚入り１箱１０００円）も喜ばれそう。さっくりとした口溶けのよいサブレに、残雪をホワイトチョコで表現している。

　♪カステラ一番電話は二番～のＣＭでおなじみの文明堂からは、干支のイラストをあしらった「特別仕立　干支カステラ」が登場した。老舗菓子店のカステラは、帰省のお土産やお年賀に外れのない一品だ。

　末広がりの「八」にちなんで

　余裕があったら、帰る前に銀座の百貨店をめぐってみては。老舗デパートの松屋銀座には、“ここでしか買えない”限定の商品が登場する予定という。

　松屋銀座の和菓子バイヤー、牧野賢太郎さんがお薦めするのは、東京・成城に店を構える人気の和菓子店「成城散歩」とのコラボレーション「松屋限定『吹き寄せ』」だ。牧野さんによれば、成城散歩の商品が他店で販売されることは珍しいという。「おかげさまで、松屋銀座は８８周年を迎えました。これと末広がりの『八』にちなんで『８』をかたどったボーロも入っています。このお菓子で福を感じていただければ」

　老舗の豆菓子店「まめや金澤萬久」からも、松屋限定セットが登場。能登の稀少な黒豆をしょうゆで味付けた炒り豆と、縁起の良い紅白の炒り豆を使用。それぞれの豆を、赤富士と干支のイラストが描かれた豆型の箱に詰めてある。

　自分の帰りを待つ、大切な家族に…。とっておきのお土産を見つけて、笑顔で帰省したい。（今泉有美子／ＳＡＮＫＥＩ　ＥＸＰＲＥＳＳ）

　■大丸東京店　（電）０３・３２１２・８０１１

　■グランスタ　（電）０３・５２９９・２２１１

　■松屋銀座　　（電）０３・３５６７・１２１１

　※掲載商品は、特に断りがない限り２０１３年１２月２６日から販売する。