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旅の楽しみは「すてきな宿」 平松昭子

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旅の楽しみは「すてきな宿」 平松昭子

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旅の楽しみは「すてきな宿」(イラスト:平松昭子さん提供)。http://kimonosnack.blogspot.com  【和のスタイル】

 みなさま、こんにちは。2014年がスタートしてもうすぐ2週間になりますね。私の今年の抱負は、日本各地の宿に泊まり、そこで得たインスピレーションを自宅やオフィスに取り入れて、普段の生活も毎日が旅のように暮らしてみたいです。

 そう決めると旅の計画に朝から晩までとりつかれて暇さえあればネットで宿探し。私は旅先で出歩くことよりもすてきな宿でゴロゴロする旅が好き。ですから宿の内装が大変重要になってきます。今いちばん気になるのは目黒のクラスカです。和のデザインをベースに全部屋違う間取り。コンセプトもいろいろ、全てシンプルな部屋です。そこには和のインテリアのヒントがたくさんありそうな気がします。

 次に行きたいところは、星野リゾートの宿。ここのグループは世界レベルだと思います。仕事で「界(かい) 阿蘇(あそ)」に宿泊したことがありますが、全てが洗練されていて無駄のない大人の和の空間でした。宿は離れになっていて、かけ流しの露天風呂がついていました。純度の高い馬油のエステとスパも最高でした。レストランでは阿蘇山を眺めながら馬肉のお刺身いただきました。今年は午年なので、ぜひまた行ってみたいです。一流のものにたった一日でも触れると、美しいものに近づきたい思いが強くなり気品が身に付きます。このような旅では、お土産ではなく気品を持ち帰りたいですね。

 以前、恋人が見つけてくれた箱根の一泊5000円、食事付きの格安宿も忘れられません。露天風呂の水車が壊れて車輪が外れたままに放置され、かなり風化していました。お風呂からは、隣の民家のベランダが丸見え。ということは、こちらも見られているということです。一人旅でしたら悲しい旅になるところでしたが、2人なら笑っていい旅の思い出になりました。

 今年もファニーでエレガントなお話をみなさまにお届けします。どうぞよろしくお願いいたします。(イラストレーター 平松昭子/SANKEI EXPRESS

 ■ひらまつ・あきこ 1970年、愛知県生まれ。広告プロダクション退社後、フリーのイラストレーターに。ファニーでエレガントなイラストで人気を集め、現在は「GLOW」でコミックエッセーを連載中。「kate spade new york」日本公式ブロガー。水墨画や日舞をたしなみ、着物を愛好する。著書に「お洒落きものイズム」(グラフィック社)など。LINEのスタンプ「ラヴ&ゴージャス」が発売中。kimonosnack.blogspot.com

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