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パナソニック、虫眼鏡形のビデオカメラ販売へ 教育分野を強化
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パナソニックが小学校向けなどに投入するデジタルビデオカメラ。性能と可愛らしい虫眼鏡の形が子供の研究意欲をそそりそうだ(同社提供) パナソニックが、文化・教育向けのデジタルビデオカメラ事業に初参入する。一般のビデオカメラ、業務用タブレット型端末などで培った映像や堅牢(けんろう)性などの最先端技術を生かし、新製品を8月から全国の小学校や自治体などを対象に販売する。同社はプラズマディスプレーの電子黒板を教育機関向けに展開するなど、近年は企業間取引(BtoB)の新機軸として教育分野に力を注いできた。新製品の投入で、テコ入れにつなげる狙いだ。
新しいデジタルビデオカメラは縦約22センチ、横約13センチで、重さは約290グラムと子供でも持ち運びしやすい。虫眼鏡の形をしたユニークなデザインが特徴だ。
中央には3・5型タッチパネル式の液晶モニターを搭載。パナソニックがビデオカメラで培った技術で、暗い場所でも明るく、隅々まで均一できれいな観察動画や写真を撮れる。
無線LANを使って撮影した映像などをリアルタイムで教室内のテレビに転送し、観察内容を教育現場で共有することも可能だ。
さらに、業務用タブレット型端末などに採用した技術で防水性能を実現。悪天候の屋外でも使用でき、幅広い研究活動に活用できる。価格は無線LANの専用受信機との1セットで10万円前後と高額だが、すでに自治体や小学校から引き合いがあるという。
パナソニックが手掛ける教育関連事業では、レーザーポインターを使い、離れた位置から画面に描画できる電子黒板を世界で初めて開発。今年2月から103インチ、85インチサイズの製品を教育機関向けなどに投入した。同社は学校向けなどを伸ばすことで、電子黒板の年間販売台数を10万台前後と見込んでいる。
一般のデジタルカメラやテレビなどのコモディティ(汎(はん)用(よう)品)化が加速する中、文教向け電機製品は市場の拡大は遅れるものの「参入企業が少なく、競合も少ない」(証券アナリスト)利点がある。パナソニックは高い技術の強みを生かし、先手を打ってシェアを拡大する。