例えば福島県への観光ルートは「MIRAI&SAMURAI(未来と侍)」と名付け、1日目は都内で日本科学未来館(江東区)や家電量販店を訪問。2日目は福島県でソースカツ丼を食べ、鶴ケ城(会津若松市)などを巡るプランが紹介されている。福島県によると、訪日客数は回復しつつあるが震災前の水準には戻っていない。県の担当者は「東京に来た客をいかに引っ張るかが重要で、連携はありがたい」と話す。
政府も訪日客の地方分散を後押しする。15年度から進める「広域観光周遊ルート」事業では、地方の観光名所を結ぶコースを設定し、PR費などを一部支援している。
東京都は20年に訪日客2500万人、24年には3000万人を目指す。担当者は地方との連携に関して「日本での滞在を増やせば消費拡大につながる。共存共栄を目指したい」と意気込んでいる。