全国最大のバスターミナル「バスタ新宿」(東京)で発着する高速バスの一部が周辺で違法駐車しているとして、国土交通省が実態調査に乗り出したことが30日、分かった。バスタ新宿周辺の国道20号(甲州街道)では、膨大な情報を分析する「ビッグデータ」を利用して渋滞の実態把握を進めており、併せて調査結果を近く公表する予定だ。
39都府県の約300都市を結び、1日最大約1600台が発着するバスタ新宿。乗客を降ろした後に次の便で乗客を乗せるまでの間、通常は4階にある駐車スペースや近隣の駐車場などで待機するが、JR新宿駅西側の東京都庁周辺の路上で違法駐車している高速バスもある。
バスタ新宿を利用するバス会社約120社は施設周辺で路上駐車をしないことになっているが、近隣の住民は「高速バスが時間を潰していて、交通に支障が出ている」と指摘する。
産経新聞記者も30日までに東海地方や甲信越地方にある複数のバス会社の高速バスの路上駐車を確認。あるバス会社は取材に「時間より早く車庫を出発したバスが時間調整のため停車していた可能性がある」と説明した。
国交省は路上駐車の実態を把握するため、すでに調査を開始しており、近く対策を講じる方針だ。