駅に近く便利で安価な宿泊施設として利用される「カプセルホテル」が進化している。大柄な外国人向けに広い空間を確保、女性専用のフロアを設けるなど工夫を凝らす。新サービスを武器に、女性客や若年層、リピーターの取り込みを狙う。
日本初のカプセルホテルを1979年、大阪・梅田地区に開業したとされるニュージャパン観光(大阪市)は一昨年、観光名所の道頓堀で男性専用の施設「カバーナ」を開いた。訪日外国人をターゲットにしたサービスに力を入れている。
大柄な外国人に対応
訪日客が急増し宿泊施設の不足が都市部を中心に慢性化する中、サウナや浴場があったビルにカプセルを設置。大柄な外国人客でもゆったりと使えるよう、従来よりも奥行きや幅などを約10センチ広くし、英語やタイ語、韓国語を話せるスタッフを採用した。1階のレストランでは、英語表記のメニューをそろえ、職人がにぎるすしも味わえる。同社は「日本の常連客に部屋を確保するため、7割程度に制限しているほど訪日外国人の利用が増え、リピーターも多い」と話す。
宿泊するとサウナや大浴場のほか、ジム施設も使える。曜日によって異なるが料金は1泊、4100~4600円。