イエレン議長の議会証言は市場に配慮した内容との受け止めだったにもかかわらず、世界経済の減速懸念が上回り、市場の悪い流れを反転させるには至らなかった。
その後も世界的な株安は止まらず、12日の東京市場に株安が波及した。
市場では、春節(旧正月)の大型連休を終えて15日から再開する中国・上海株式市場への警戒感も根強い。
上海市場が休場に入った6日以降、各国の市場は大きく荒れた。その影響で上海市場で株安が進めば、再び「中国不安」という経路で市場の動揺が増幅しかねないとの懸念がある。
このところ投資家は目移りするように悪材料に敏感になっている。世界経済は「それだけ不透明感が強まっている」(三井住友アセットマネジメントの市川氏)といえそうだ。(森田晶宏)