■「新三本の矢」への提言(4)「技術力向上で強い日本目指せ」
--日本の財政・経済問題をどうみるか
「私は2012年8月、日本は20年にあらゆる問題が解決困難になると、当時の野田佳彦首相に警鐘を鳴らした。増え続ける貿易赤字は日本の資産を食いつぶす。円高で企業の海外移転が進む。財政は年金制度を見直さないと消費税10%程度では持たない。日本の正念場になると訴えた」
「安倍晋三政権は『三本の矢』を掲げた。大胆な金融緩和は円安株高をもたらした。企業は輸出関連を中心に好決算が相次いでいる。ただ、日本の景気は『好循環』と呼ばれるにはほど遠い。あらゆる分野の合理化・効率化は結局、デフレをもたらす。個人消費が弱いというが、国民は必要な物をみんな持っており、新たに消化する対象はほとんどないのが現状だ。これ以上の円安は国民の負担を大きくさせる」