菅義偉官房長官は8日の記者会見で、安倍晋三首相が7日の自民党インターネット番組で、安全保障関連法案の集団的自衛権の限定行使容認について、例え話を用いたことを野党側が問題視していることについて「難しすぎるといわれて分かりやすくしたら、また批判が出る」と述べ、野党側の対応を皮肉った。
首相は7日の番組で、友人のスガさんの家に強盗が入ったとの設定で、「電話で『安倍さん助けて。うちに来て一緒に戦ってよ』といわれても、私は家まで行って助けることはできない」と言及。この場合は日本の存立が脅かされる「存立危機事態」に当たらないと説明した。
さらに、「『安倍は生意気なやつだから今度殴ってやる』という不良がいる。友人のアソウさんといっしょに帰り、3人ぐらい不良が出てきて、いきなりアソウさんに殴りかかった。私もアソウさんを守る。これは今度の平和安全法制で私たちができる」と話し、武力行使に厳格な歯止めがあることを強調した。不良に具体名はなかったが、アソウさんは麻生太郎副総理兼財務相、スガさんは菅氏を指すものとみられる。