日本でも実験
初めて聞く人には奇想天外にも思えるチューブ列車だが、構想や開発の歴史は意外に古い。
欧州では19世紀の頃からチューブ列車を思わせる交通システムを題材にした小説が描かれ、後に映画にもなっている。
英国では19世紀半ばには、真空に近いチューブを高速で移動する列車の実験が行われた記録があるが、技術やコストの問題で失敗に終わったとされる。
ロケット開発で有名な米国の技術者のゴダードも、学生時代の1910年代に、チューブ内を超高速のリニアモーターカーが走る交通システムを提唱。1970年代になると、米ランド研究所の物理学者、ロバート・F・ソルターがチューブ列車の論文を発表して注目され、現在のチューブ列車の研究開発にも大きな影響を与えたとされる。