大企業に就職するために資格取得や語学習得に躍起になり、多額の借金も厭(いと)わない。就職できても借金返済に追われ、満足な生活が営めない。これが、いまの韓国の若者たちの姿だという。背景にあるのは、一流企業に就職できれば金銭や地位を得られ、そうでなければ貧困生活が続くという「超格差社会」。それが「今は貧しくとも、いつかは」と一発逆転に若者たちを駆り立てている。(勝田康三)
「スチューデントプア」と呼ばれる34万人の就活生
1日の生活費は約500円。朝食は抜き、昼と夜は大学の食堂で1食170円分しか使わない。1~2年生のときにしていたアルバイトは辞めた。就職に有利になる政府機関の広報団での活動と英語勉強のために働く時間がなくなったからだ。
朝鮮日報(電子版)は、こうした生活を続ける大学3年の学生(26)の実態を紹介している。大学卒業後に中小企業に就職した人のケースはさらに悲惨だ。