農林水産省は5日、2013年度のカロリーベースの食料自給率が4年連続39%となったと発表した。国内産のコメの需要は増えたが、小麦と大豆の生産量が減ったことで自給率は横ばいとなった。政府は20年度までに自給率を50%に引き上げる目標を掲げているが、改善の兆しが見えない状況が続いている。そのため、今秋から目標を引き下げる議論を本格的に始める方針だ。
今年4月の消費税率引き上げ前の駆け込み需要により、カロリー全体の約2割を占める国産米の需要が増え、全体の自給率を0.2ポイント押し上げた。一方で天候不順により小麦や大豆の生産量が減少したため、コメの増加分を打ち消した。品目別の自給率はコメが97%、小麦が12%、大豆が23%、畜産物が16%、魚介類が64%、野菜が76%、果実が34%だった。各品目に大きな変化はなかった。
また、13年度の生産額ベースの自給率は12年度より2ポイント低い65%で、過去最低だった08年度と同じだった。円安の影響で農産物の輸入額が膨らんだ。