なぜ日本は「グローバル」に弱いの イノベーションの語られ方 (2/3ページ)

2013.6.30 05:00

 イタリアでITのスタートアップに聞くと「プラットホームとアプリは上下関係じゃないよね。役割が違うだけさ」と躊躇なく答え、「シリコンバレーにコンテンツなんか乏しいよね」と軽くいなす。シリコンバレーに対して無駄に劣等感を抱かないのだ。そして時間軸を含めたコンテクストを重視する欧州の伝統がある。

 プラットホームが構築できればビジネスとして儲かりやすく、その目的を実現するにシリコンバレーは最適な場所である。そのため「グローバル」に通用するプラットホームを売り捌くに大型投資を引っ張りやすい。この認識は両国とも同じだ。

 しかしながらプラットホームだけで世の中が成り立つわけではない。アプリケーションやコンテンツが必要だ。日本の人たちは、このアプリやコンテンツもシリコンバレーが世界で一番得意であると思い込やすい。それだけでない。プラットホームの方がエライと思っている節がある。

 これらが大きな差だ。

 今月の日本滞在中も、「グローバル」と「プラットホーム」という言葉のセットにあまりに躍らされている人たちが多いのが気になった。夢に向かって頑張るのはいい。が、誤った認識に基づいた夢は何の価値もない。いや、害でさえある。

そんなことがあるはずがない

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!