読むだけで不快になるような海外メディアの報道を調査したのは、豪州で慰安婦像設置計画を廃止に追いこんだ現地住民らの組織「オーストラリア・ジャパン・コミュニティー・ネットワーク(AJCN)」だ。日韓合意後、多くの海外メディアが「日本がついに戦時中の性奴隷制度を認め、謝罪した」と報じていたことから、1月3日までの報道を調査し、その結果をホームページに掲載した。
一連の調査を踏まえ、AJCN代表の山岡鉄秀氏は「日本政府は深く謝罪した。韓国は受け入れるべきだと主張する海外メディアは皆無だった」と指摘する。その上で「日本政府は今すぐ『何を認め、何を認めていないのか』を説明すべきだ」と訴える。
「クマラスワミ」に反論を
今回の合意内容は、日韓国外相による共同記者発表でしか公表されておらず、発表以外の部分は解釈が自由なのだ。「合意したのは発表した内容だけ」と話す日本政府関係者もいるが、どうもすっきりしない。あえて曖昧にして韓国側に配慮したとすれば、そうした配慮が結局、これまで日本を苦しめてきたのだから。