米アップルは9日、サンフランシスコで新製品発表会を開き、スマートフォン「iPhone(アイフォーン)6s」と「6sプラス」を発表した。ただし米国での新機種への評価は総じて低調で、むしろアップルが打ち出した米国での新しい販売制度に注目が集まっている。新販売手法はアップルがアイフォーンを通信会社を介さずに顧客に直接販売するもので、アップルユーザーに新機種への切り替えを促すことが狙い。アップルには中国経済の減速とともに昨年秋以降の急成長が鈍化するとの懸念が出ており、あらゆる手を使って最大の収益源であるアイフォーンの販売を維持したい考えのようだ。
発表会、おなじみの演出
「アイフォーンの全てを改良した」。最高経営責任者(CEO)のティム・クック氏(54)は9日、サンフランシスコ市内での発表会でアイフォーンの新機種の性能の高さをアピールした。
新機種は指でタッチパネルに触れた時の力の強弱を感知する機能「3Dタッチ」を搭載することで操作性を向上。また普通に静止画を撮影するだけで、シャッターを押す前後の瞬間の画像も自動的に撮影、保存し、数秒間の動画を再生できるようにする「ライブ・フォト」機能も搭載した。さらに動画ではフルハイビジョンの4倍の解像度をもつ「4K」の撮影も可能になった。