任期満了まで約1年半となったバラク・オバマ米大統領(53)に「最高の1週間」が訪れた。6月25日には、連邦最高裁判所が医療保険制度改革(オバマケア)をめぐり、連邦政府が保険購入者に支払っている一部の補助金を合法と認める判決を下した。また同性婚の是非をめぐる最高裁判決や通商政策に関する法案審議でもオバマ氏の思い通りの結果が得られ、低迷していた支持率も50%まで回復している。いずれも激しい議論が続けられてきた問題で逆の結果が出てもおかしくなかっただけに、オバマ氏は思わぬ「3連勝」に笑いがとまらない様子だ。
保険制度改革を死守
「すべての勤勉な米国人にとっての勝利だ」。オバマ氏は25日、ホワイトハウスでのスピーチで満足げな表情をみせて最高裁の判断をたたえた。
裁判では、2010年に成立したオバマケア関連法が補助金は州が開設したウェブサイトでの購入が対象と明記しているにもかかわらず、オバマ政権が連邦政府のサイトでの保険購入者にも補助金を支払っていることの是非が問題となった。しかし最高裁は判決文の中で、「法律の文言の意味は全体的な文脈の中でのみ明らかになる」とし、この補助金を合法と判断した。