世界で新型の配車サービスを展開するベンチャー企業「ウーバー」のビジネスモデルの是非が米国で論争の的になっている。2009年創業のウーバーはITを活用したサービス開発で市場を開拓し、新たな雇用も創出してきた。しかし一方では、ウーバーのように専業の従業員を極力少なく抑えようとするビジネスモデルには、労働者を不当に搾取し、雇用を不安定化させるているとの批判も出ている。16年の大統領選に向けて候補者の間でも新たな争点として浮上しており、今後も注目が集まりそうだ。
タクシービジネスを一変
ウーバーのビジネスモデルの特長は既存のタクシーが抱える問題を、スマートフォンアプリによる配車システムで解消した点にある。電話でタクシーを呼ぶ場合、自分の居場所を正確に伝えることが難しいうえ、実際にタクシーが到着するまでの時間もはっきりとしない。一方、ウーバーの場合は、専用アプリの地図上で配車場所を指定すれば、すぐに配車までの時間が表示されるという利便性を実現している。