2015.3.16 09:10
クレムリンの見解を代弁
鳩山氏は、ロシア編入を求めるウクライナにおける親露派の立場とは一線を画している。鳩山氏が主張する「一番大事なことは、民族、その地域に住んでおられる皆さん方の意向が最終的に認められる状況というものをつくるということをできるだけ早く実現すること」という考え方は、ウクライナのドネツク州、ルガンスク州に中央政府の統治が及ばない地域を作り出し、そこで住民投票を行い、「一国二制度」のような連邦制を実現するというシナリオにつながる。まさにクレムリン(ロシア大統領府)の見解を鳩山氏は代弁しているのである。
東京におけるロシアの積極的なロビー活動が、このような形で実を結んだのだ。ロシアのインテリジェンス能力を軽視してはならない。(作家、元外務省主任分析官 佐藤優(まさる)/SANKEI EXPRESS)