競技生活を続けてよかったと思うことは、「負けを知る」ということ。人生にはどんなに努力して頑張っても報われないことがある、ということを自然に学んできたから、これからの人生でも簡単にあきらめずに粘ることができるのではないかと思う。
バンクーバー五輪後からこの連載を始めて4年間、お世話になり、ありがとうございました。まさにタイトルどおり「冷静と情熱のあいだ」でした。冷静すぎても熱すぎてもダメ。そのバランスをうまく取りながら進むのが一番難しいと感じてきた。この連載も今回で一区切り。こうやっていろいろとひとつずつ終わっていく実感はあるけれど、今の僕にとっては次に進むためには全てをバン!となくしていくくらいのほうがいいと思っている。
しばらくこの紙面でお会いすることはなくなりますが、いつの日かまた。(構成:ライター かしわぎ なおこ/撮影:フォトグラファー 渡辺真一/SANKEI EXPRESS)