正式に引退を表明してから3カ月。現役生活は遠い昔のように感じる。現役時代は、正月2日から練習で正月気分は全く関係なかったけれど、今年は久々に、年が明けて晴れやかな正月気分を味わい、現役じゃないんだな、とあらためて思った。以前は週1日だった休みも今は土日は休み、練習は気が向いたときだけ。足のタコもなくなった。練習に行かなくても誰からもとがめられないのも、現役ではなくなった証しだなと思う。
試合に出ていない自分にも驚くほど違和感はなく、寂しさもない。フィギュアスケートのシーズン真っただ中の今、僕は試合を見ることもなく、むしろ世界で闘える若い選手がどんどん出てきていることを楽しみに素直に応援している。
期待に応える喜び
今後少しショーの予定があるけれど、それ以降はスケートから離れしばらくアメリカで修行しようと思っている。英語の習得が最大の目的だから、期間はあまり限定していない。都市など地域はリサーチ中だけれど、アメリカを選んだのは、住みやすさのほか、ダンスを習ったり、舞台や芸術に触れたり、多様な文化や人種からの刺激を受けられそうだから。